- KLウォールは、鉄筋コンクリート造のL型擁壁で、宅地造成等規制法施行令第14条(旧15条)に基づく国土交通大臣認定を取得している宅地造成用のプレキャスト製品です。
- 公益社団法人全国宅地擁壁技術協会の認定工場で生産しているため、高品質で安全な規格製品となります。
- 認定条件内であれば設計等が不要のため、擁壁築造の申請から許可までの期間を短縮し、手続きの簡略化ができます。
- 機械施工が中心になるため、従来の場所打ちによる施工に比べて省力化、工期の短縮が図れます。
- 製品規格においては、2型、3型、および3型Eタイプがあり、3型と3型E1タイプは中地震(設計水平震度kh=0.20)、3型E2とE3タイプは大地震(設計水平震度kh=0.25)に対応しています。
- 積載荷重の適用条件は、2型で5kN/m2、3型および3型E1とE2(φ=25°以上)タイプで10kN/m2、3型E2(φ=30°以上)とE3タイプで15kN/m2となります。
- 擁壁高さは2型と3型は0.75m~3m、3型Eタイプは1m~3mの0.25m毎に10種類および9種類、標準部とコーナー部があります。
- 3型と3型Eタイプにはフェンス(フェンス高2m以下)を取り付けることができます。
- 前壁が垂直になっているため土地を有効に利用できます。
- 壁面の表面に化粧模様を施すことができます。
標準規格外品に関する事項
擁壁高さを標準規格寸法外とする場合は、直近上位の規格寸法高さの製品を加工して対応します。(図1)
製品の前壁天端部を斜切りにすることができます。(その勾配は25%以下とします。)(図2)
製品の長さは1mまで短くすることができます。(図3)
景観を考慮して前壁に化粧模様を施すことができます。ただし、模様厚は規格の部材厚さの範囲外とします。(図4)
フェンスの取り扱い
KLウォール3型と3型Eタイプは、フェンスを取り付けることができます。
フェンスと前壁との一体化は、たて壁背面にフェンスブロックを取り付ける方法(3型および3型Eタイプ)と、たて壁天端にフェンス穴を空ける方法(3型Eタイプのみ)があります。
ただし、フェンスの高さは2m以下とし、見付面積率が50%以下となるような自重の小さいパイプフェンスやネットフェンス等が対象となります(ブロック塀や万年塀は除く)。
なお、フェンス支柱の埋め込みの深さ(b)は30cm、太さ(a)は8cm以下となります。